カクマ便り

LGBTI だという理由で不当に逮捕され11月にロドワー刑務所に入れられていた4人のLGBTI難民が刑期を終え、今月16日にキャンプに戻ってきました。罪状はおそらく警察に対する反抗だと思いますが、反抗はしていないのです。

事実は違いました。レセプションセンターからカクマ4に移動するのを拒否したからです。カクマ4地区ではスーダン人の難民によってLGBTI難民への暴行が日常化されているので、怖くて行くことができなかったのです。

怖くて行くことができない人たちが、反抗したとみなされ逮捕されたのです。

この4人が見せしめの逮捕となり、他の200人以上のLGBTI難民は、カクマ4地区に住み始めたのです。

この事件と全く同じ事件が2017年の2月にもありました。そのときは18人がレセプションセンターで警察から暴行を受け、逮捕され、ロドワー刑務所に一ヶ月勾留されました。

この事件は、海外メディアなどでも報道されたので、18人のうち12人は、安全な国に再定住できました。

現在のカクマキャンプには、およそ250人(今日確認しました)のLGBTI難民がいるにも関わらず、2018年までのように、リーダーやリーダー会議がありません。そのため、スーダン人や警察などに暴力を受けても、なかったこととされ、再定住のチャンスを失いやすくなってしまいます。 現在のカクマのLGBTI難民は、バラバラに配置され、暴力を受けても泣き寝入りさせられやすくなっています。

現在、ナイロビにいる元カクマのLGBTI難民たちは、来月から国連(HIAS)の給付金が打ち切られると通知をうけ、混乱しています。リーダーたちはナイロビUNHCRの前で平和的なデモをするしかないと話し合っています。

認められなければ、またカクマキャンプに逆戻りです。再定住まであと数ヶ月に迫っている難民も多いのですが、カクマに戻されると、カクマのUNHCR職員はケニア人ばかりなので、再定住プロセスが反故になってしまいます。