カクマから出発するアフガニスタン人レズビアン

アフガニスタン人レズビアンのzari(ニックネーム)が15日にカナダに行けることになりました。民間団体rainbow railroadがUNHCRのプロセスより早く第三国定住させることに成功しました。画期的です。RRDのプロセスは遅いので有名で、待っている間にUNHCRのプロセスのほうが早い場合が多いのに。 今回RRDのプロセスが早かったのはおそらくナイロビのカナダ大使館が動いたんじゃないかと思います。カナダ政府はビザはすぐ出すと約束していました。ケニア政府からカクマからナイロビまでの移動許可をもらうのに1年以上かかった感じです。
 アフガニスタン人レズビアンはカナダの支援者たちに同情を集めました。民間の第三国定住の場合、カナダ人5人が2年間難民の住居医療費食事をすべて支払うという約束を取り付けなければなりません。そのため、他のLGBT難民のほとんどはプロセスが進みません。カクマのイエメン人ゲイも同情されずカナダ人支援者が5人集まりません。トルコのイラン人ゲイもカナダ人支援者が5人あつまらず10年もトルコにいます。
 zariはアフガニスタンでタリバンに他のレズビアンが火で焼かれて処刑されるのを見ました。LGBT難民の保護の優先度からすると、他のLGBT難民よりアフガニスタン人のレズビアンは優先度がはるかに高いということなのでしょう。
 zariがまだRRDから支援を受けていないころ彼女は私に日本へのvisaを求めました。日本でも個人が責任をとれば呼べるそうなのですが、ナイロビの日本大使館の人と話し合ったとき、LGBT難民って何ですか?ってわたしに質問してくるくらいの状態だったので、彼らがzariをナイロビに運ぶ移動許可をとれるとは思えず、日本でも支援者が集まるかわからなかったので彼女を日本に呼ぶことはできませんでした。
 日本では難民のことは法務省で、大使館(外務省)は難民にかかわろうとしません。 法務省と外務省の断絶があることを感じました。 ナイロビの欧米の大使館は難民の面接もしています。
日本の大使館はそれは大使館(外務省)の仕事ではないとつっぱねます。このことが、日本の民間の第三国定住を困難にさせています。