UNHCRとケニア政府の非情な取引

2018年12月下旬、カクマキャンプでLGBTIへの警察による暴行の様子をFilmAidが撮影し、UHHCRジュネーブ本部も否定できなくなり、(ケニア警察が、LGBTIが撮影したスマホを没収したにもかかわらず)210人のLGBTI難民をカクマキャンプからナイロビに移動させることをケニア政府は同意しました。その際、裏取引があったという噂がありました。カクマキャンプでのLGBTIの存在を認めないというケニア政府側の条件をUNHCRが飲むことでした。

210人の移動後も数十人のLGBTIはカクマキャンプに残されました。わたしたちは、実費で11人のLGBTI難民をナイロビに運ぶことに成功しました。

しかし、残りの30人程度は、UNHCRから、シェルターも与えられず、3か月以上も野宿しています。雨が降っても外で生活しています。飲み水は、水たまりの水を飲んでいます。

古いLGBTIコミュニティーがあったkakuma3地区は、他の難民がシェルターを完全に破壊しました。

そして、ケニア難民局は、キャンプ内にLGBTI難民のためにシェルターはつくらせないと正式に答えました。(kakuma3のコミュニティーの再建を残されたLGBTIは望んだのですが、キャンプマネージャーが許さないと言ったそうです。)

難民キャンプで、住居が与えられないという異常な事態になっています。

たとえば、ブルンジ人LGBTI難民が、ブルンジン人のシェルターに入れて欲しいと言っても、お前たちは、呪われた存在だから出ていけと言われるのです。(彼女彼らは、12月にカムアウトしてしまいました)

UNHCRは、難民キャンプで、LGBTI難民が、野良犬と同じ扱いになることに同意してしまったのです。

ケニア難民局の許可がないため、LGBTIのためのシェルターをわたしたちが、資金援助して、彼らが自分たちで作ろうとしても、それは、”非合法”になります。また、彼らがまた刑務所に入れられる可能性もあるので、シェルターに関して、何も援助できない状況です。

現在、カクマキャンプで3か月野宿を続けているLGBTI難民
(もともと戦争で来た難民の中のLGBTIです。カムアウトしてしまったため、元のシェルターに戻れなくなりました。LGBTIだから迫害されて来たウガンダ人のうち、UNHCRが置き去りにしたものは、わたしたちがすべてナイロビに運べたと思っています。)